- 2020-08-30 Sun 05:58:18
- 未分類

教室に入り、机の上に鞄を置く。
だがもう一度、扉の所へ戻って行き、
右、左と、首を回して、
廊下に人がいないのを確かめる。
椅子に座り、煙草を取り出す。
こちらも、それに合わせて煙草を。
学生時代、
文芸評論家・秋山駿さんの授業の時だった。
40年以上前、もう時効だろう(笑)。
彼は、特別講師だったかも知れない。
★
長さの違う普通の鉛筆と赤鉛筆を取り出し、
こちらより、こちらが長いことを、
きちんと説明するのは、途轍もなく難しい。
そんな始まりだった記憶がある。
★
戦争で、相手に勝つのは簡単。
怖がっている奴を、ひとり、
敵の軍隊の中に紛れ込ませればいい。
★
近代批評の初めと言われる、
サント・ブーヴのことを知ったのも、
彼の授業の時だった。
「あいつは百姓の生まれだから。
それで、終わり」
そんなことを言っても良いのか、
当時は、衝撃だった。
★
正面からではなく、
斜め下から見上げるように、
学生に向かう姿に、
凄みを感じたのは、
私だけだったろうか。
★
ほとんど雀荘にいた学生時代なのだが、
何故か、彼の授業は記憶に残っている。
■作家 黒井千次が語る「秋山駿とは何ものか」
https://www.youtube.com/watch?v=f5tM8JRIlkE
■秋山駿
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A7%8B%E5%B1%B1%E9%A7%BF
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