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『源氏物語』上野榮子訳



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制作に当たらせて頂いた『源氏物語』口語訳全八巻(写真は、第五・六巻)



源氏54帖主婦が完訳
◇母親の介護の傍ら、80歳過ぎて自費出版◇

                     上野 栄子

「いづれの御時にか。女御(にょうご)、更衣(こうい)あまたさぶらひ給ひけるなかに……」。年老いた袴(はかま)姿の恩師が机の間を縫うように歩きながら、源氏物語を朗誦(ろうしょう)してくださった様子が今でも目に浮かぶ。旧制熊本県立第一高等女学校高等科時代の思い出である。

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千年紀に最終巻出版

その時から私は源氏物語と作者である紫式部の魅力にとりつかれた。子育てを終え、五十歳を過ぎてから念願だった現代口語訳を始めた。途中、母親の介護をしながら鉛筆を走らせ、十八年かけて五十四帖すぺての訳を終えた。源氏物語千年紀にあたる今年一月に最終巻となる第八巻までを自費出版した。作家でもない一主婦が手がけた口語訳である。これまでほとんど例がないようだ。
源氏物語の存在を初めて知ったのは旧制高等女学校二年生のころだった。京都帝大の学生だったいとこが故あって我が家で暮らすことになり、勉強を教えてもらっていた。そのいとこが「栄子さん、源氏物語を読んでごらん」と勧めてくれたのだ。
高等科(後の熊本女子大=現・熊本県立大学)に進むと、冒頭で紹介した恩師によってこの物語にすっかり魅了された。小柄な女性の先生だったが、抑揚をつけて実に見事に私たちに語り聞かせてくれた。言葉の意味がわからなくても、平安貴族が生き生きと現代によみがえってくるような朗誦であった。
結婚、出産、子育てと慌ただしく日々が過ぎる中でも、機会があるたびに現代語訳や、源氏物語のラジオ講座などに親しんだ。そしていつの日か自分自身の手で口語訳をしてみたいと思うようになった。作家の方々の素晴らしい現代語訳はあるが、訳者の思い入れを含んだものではなく、文語体を口語体に直訳し、紫式部の世界に近づいてみたいと思ったのである。


φφφ

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(日本経済新聞 2008.4.18 文化欄)



専門家に頼らず自力で

日本古典文学大系(岩波書店刊)の源氏物語を底本にして、一九七七年十二月から口語訳を始めた。写本にはいくつかの系統があるが、藤原定家校訂の青表紙本を三条西実隆が校訂した、三条西家証本である。
「桐壺」「帚木(ははきぎ)」「空蝉(うつせみ)」「夕顔」……。台所仕事や掃除、洗濯などを終えてから、毎日少しずつ訳していった。宮廷の言葉や貴婦人の言葉、仏教の言葉、漢籍、故事などもたくさん盛り込まれているが、専門家に師事することなく、参考書や辞書などを頼りに自力で訳した。
分かりにくい表現に突き当たると声に出して繰り返し読んでみる。すると不思議に解読の糸口も見つかるものだ。鉛筆で書いては消し、分かりやすい言葉を選んだ。
例えば「桐壺」の最初は「どの帝の御代であったか。女御や更衣が沢山お仕えしていた中に、特に、高貴な身分というほどではないが、一際目立って帝のご寵愛(ちょうあい)を受けていられる御方があった」と訳した。よく「苦労した部分はどこですか?」と尋ねられるが、好きでやっているから苦労と思ったことはなかった。
三十四帖の「若菜」に取りかかっていた七九年八月のある夜、母から「倒れそう、助けてちょうだい」と電話が入った。急いで東京の自宅から熊本の実家に駆けつけると脳梗塞(こうそく)だった。間もなく心筋梗塞も併発。十数年、介護の傍ら母がうとうとと眠るわずかな時間に口語訳を続けた。完成間近になったころ、安心したように母は逝った。

φφφ

原稿用紙4000枚超

完成は九五年。万年筆で清書した原稿用紙は四千枚を超えた。念願がかない満足していたが、家族が自費出版を勧め、二〇〇五年に八十歳となったのを機に実現した。幸い専門家の方々からも「読みやすい」と好評をいただいている。
作者が紫式部という女性だからこそ私はここまで熱中したのだと思う。「桐壼」に、嫉妬(しっと)にかられた女御や更衣が通路に汚物をまいて、桐壼に嫌がらせをする場面がある。紫式部自身も才色兼備で宮仕えの際にはいじめられたかもしれない。だが、女性の嫌な面を憎まず、むしろそれを客観視して物語に昇華する。そこに紫式部のすごさ感じる。
源氏物語は日本の心の歴史を描いたものだといわれる。千年の時を超えて日本人の愛の心と、ものの哀れを知ることができるとは何と幸運なことだろう。もっとも私自身まだこの物語の本質を深く理解したとは思えない。さらに生涯学習のつもりで源氏物語の世界を読み解いていこうと思っている。(うえの・えいこ=主婦)

          ワイングラス

時期があまり遅くなっても、間延びしてしまうので……。
制作を担当させて頂いた上野栄子氏『源氏物語』口語訳(全八巻)の本冊が、二年ほど掛かってやっと完成(厳密には、あと函と付録の制作が残っていますが……)。このほど、日本経済新聞に上野氏が書いた記事を、取り急ぎ掲載しておきます。制作に当たらせて頂いた経緯などについては、またの日記で、後ほど(写真も、きちんとしたものと変えるつもりです)。


■日記周辺の「言葉の断片」(和泉)

意味がわかると本当に 結構凄い物語です。

世の中の「経済原理」からは、
はみ出したところでの仕事です。

いまどき、あり得ない話です。
だから作らせて頂いたのですが。

暇つぶしのゲーム、かも知れないし、
神様への祈り、かも知れない。

「あさきゆめみし」という、
時代考証などもちゃんとした
漫画もあるそうです。

その時代の「楽器」や「音楽」についても、
いろいろ書いてあります。

「男」というものが、いかに、
しょうのない「生き物」であるかについても……。

文化が経済原理に巻き込まれると、
何だか、寂しい気にもなりますね。

大人って何なのでしょうね?
源氏の中の男どもは、
子供だらけです。

源氏物語は、特殊な貴族社会の物語ですね。
「恋愛」という言葉も後世のものだし……。
女性の自由も限りなく少ないし時代背景ですし……。
私自身も一応は「男」なので、紫式部に見透かされて
いるような気がして、恥ずかしい限りです。
環境や舞台は変わっても、その物語の中に、
現代にも通用する「普遍」が書かれているのが
「源氏物語」の凄さでしょうね。

TBSのTVドラマ『源氏物語』で、
沢田研二を主役の「光源氏」に配した
演出家の久世光彦(てるひこ)さんも亡くなっちゃし、
何だか世の中、寂しくなりましたねぇ。

いつの間にか数ヶ月が経ち、
日経版をお届けすることも出来ました。

ばたばたしていると、
大事なものを、
落としてしまいます。

気をつけなければ。



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