fc2ブログ

Home > 2008年10月

2008年10月 Archive

以前の朝帰り(SAYAKA)

  • Posted by: 和泉 昇
  • 2008-10-20 Mon 23:21:00
  • 未分類
先日の朝帰りの前に、もうひとつ朝帰りがあったので。そちらを先に。


写真

SAYAKA のライヴに、モーションブルー横浜へ
駆けつけたのが、10日ほど前の10月7日の夜。


写真

Palma Habanera と銘打たれた、
フラメンコとキューバのリズムを自由に行き来して楽しめるようなライヴだった。
他にも、アルゼンチン、ブラジル、そしてクラシックの要素、もちろん Jazz も。
要するに何でもありかい(笑)!


写真

SAYAKA(vln)、大口純一郎(p)、大儀見 元(per)、柴田亮太郎(g)、小泉哲夫(b)
というメンバーでの、とにかく楽しい演奏だった。

久しぶりにお会いしたSAYAKA の御両親や、
東京から駆けつけたSAYAKAの友人たちと盛り上がり、
スペインのスパークリングワインを、白とロゼ、どちらも空けてしまった。


  写真       写真

左が、Colet Traditional Extra Brut。
右が、Llopart Rose Brut Reserva。
特にこのロゼ、実に美味しかった。

なのにまた、二次会でワインを。
結局 SAYAKA の友人に、
家まで車で送って戴くことに。

私も SAYAKA もくたくたで車の中は、ぐっすり。
運転して下さった macomoco さんには申し訳ないことをした。

しかしこの macomoco さんが、只者ではなかったのだ。
イタリア、スペインから帰国したばかりの彼女は、
キューバはもちろんだが、実にラテン音楽に詳しい。
知識だけでなく、現地での生演奏を、実感として、つぶさに味わっている。
いやはや、大変な方に送って戴いたものだ。
帰宅後ひと眠りし、
酔いが醒めて教えて戴いたホームページを覗いて、びっくり。
世の中まだまだ、捨てたもんじゃないなぁ。


          ワイングラス


■以下は、macomoco さんのHP。是非、覗いて見て下さい。

MÚSICA CUBANA
http://musicacubana.blog4.fc2.com/


          ワイングラス


■SAYAKA の myspace は、下記。

http://www.myspace.com/sayakaviolin


■以前 SAYAKA について書いた日記も。動画もあります。

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=933731000&owner_id=17787681

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=940959834&owner_id=17787681

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=941810163&owner_id=17787681

2008.11.7 楽屋でのイベント

  • Posted by: 和泉 昇
  • 2008-10-15 Wed 01:27:00
  • 未分類
(昨日の続き)
11月7日のイベント「AYAKA & IZUMI」。
何とか材料が揃ったので、急いで載せておく。

写真

写真


AYAKA & IZUMI
■企画制作 Editorial Airplane

2008年11月7日(金) 開場 18:00
Live start  1st 19:30 / 2nd 21:00(入れ替えなし)
Live Charge ¥3,000 (except tax, drink & food)

中目黒「楽屋(らくや)
http://www.rakuya.net/
tel/fax 03-3714-2607 E-Mail music@rakuya.net
★お席に限りがあります。御予約は上記まで、お早めに。


写真
        photo/F.Kakizaki

■木下綾香 (Vo)   http://anatey-ayaka.jugem.jp/
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=963391179&owner_id=17787681
東京都出身、7月16日生。15歳の時に音楽キャリアをスタート。早速、DREAM QUEST コンテストで1位を受賞する他、雑誌「スクランブル・エッグ」でエッセイが掲載されるなど将来の才能を期待させる経歴を獲得。その後ミュージカルへの出演などアーティストとしての総合的なタレントを習得し、2006年には N.Y. へ留学。ヴォイス・トレーニングとダンスを習いながらさらにエンターテイナーとしての実力を付ける。その後も全国のラジオ番組への出演、各ライヴ・イヴェントに出演しながら都内を中心としたライヴ活動を続け、共感を呼ぶ歌詞と独特の歌声で多くのファンを獲得。この春満を持して、ユニバーサル ミュージック e-SUM RECORDS から待望のデビューを果たす。


写真     写真

山田高大 (P)                       小谷内優 (B)


写真        写真
     
吉田貴博 (Perc)                     ■Special Guest 愛川聡 (G)


■Special Guest 愛川聡 (G)   http://homepage2.nifty.com/spiritual-rebirth/
15歳よりエレキギターを始め、青山学院大学卒業後にミュージック・カレッジ MESAR HAUS に進学。井上博氏に師事しJAZZギターと音楽理論を学ぶ。また、同時期にガットギターに傾倒していく。卒業後はフリーで都内や横浜にて演奏活動をする傍ら、二胡やアコーディオン、篠笛など伝統楽器との活動も積極的に行い、2005年の夏からはハワイアン・ミュージックの演奏もはじめ、活動内容は多岐に渡る。現在は JAZZ & Latin の演奏家としてモーション・ブルー横浜や六本木サテンドールなどをはじめとするJAZZスポットでライヴ活動を行うと同時に、レコーディングやサポートなどの活動を展開。また、伝統楽器や特殊楽器とのユニットを結成し、精力的に活動を行っている。2007年1月にアルソ出版の全国誌「THE FLUTE別冊」の表紙&付録CDに参加。3月21日には全曲オリジナルの1stアルバム「Simple Life」をリリース。2008年には、NHKニュース「首都圏ネットワーク」「海外ネットワーク」の音楽に参加。


写真
        photo/K.Aramaki

■ IZUMI (Vo)   http://blog.livedoor.jp/tracemusik/
幼少の頃より音楽に興味を持ち15歳からヴォイス・トレーニングを受ける。 POPS を中心に活動すると同時に JAZZ の世界にも興味を持つ。現在ではジャンルにとらわれる事なくオリジナル曲を制作し、 2003年 1st Album 「ANAM~アナム~」、2007年 2nd Album「アルメリア」を自主で発表。またケルト音楽の世界に惹かれ単身アイルランドに渡る。帰国後、都内を中心にライヴ活動を行うと同時に少しでも多くの人達に IZUMI を知ってもらうべく、毎週土曜日桜木町駅前広場にてストリートライヴを行っている。そしてより新しい独自の世界観を求めながら現在に至る。2008年夏に、シングル「広いこの世界に咲く花のように」制作。年末にも、3rd Albumを発表予定、発売に向けて制作中。

写真

友森昭一 (G)

写真      写真
                    
斎藤隆一 (B)                     栗木健 (Perc)


写真   写真

芳賀文恵 (Fl)                     小西智之 (P)


■中目黒駅から「楽屋」への地図
写真
東京都目黒区上目黒 2-15-6
東急東横線・地下鉄日比谷線中目黒駅を出て右へ。
目黒銀座商店街を直進。郵便局手前右側。

スペイン歌曲の「歌詞」

  • Posted by: 和泉 昇
  • 2008-10-11 Sat 12:51:00
  • 音楽

毎日いろいろあって、なかなか「日記」が書けなかった。
前回の「日記」で紹介した 谷めぐみさん の歌の「歌詞」を載せておく。
スペインではないが、友人がもぎ取って来てくれた(あ、やばいのかな)
ブルターニュの素朴な林檎を齧りながら。

19146984_1671437812.jpg



素朴で具体的な「言葉」が、想像力を喚起してくれる。


          ワイングラス


■歌詞の大意(訳・谷めぐみ)

★セファルデーの歌
15世紀頃スペインを迫われ、バルカン半島、中東、北アフリカ、ヨーロッパ各地へ離散したユダヤ人を「セファルディー」という。彼らが歌い継いできた伝承歌を基にした作品。

●囚人船がいま着いた
囚人船がいま着いた/囚われの女たちを乗せて/彼女らの中には/ああ、肌の白い娘もいる

●空気に恋をした
空気に恋をした/美しい女の気配に心奪われた/恋したのは夜/月の光に騙された/もしも今度恋をするなら/太陽の輝く昼がいい

●母さん、わたしは去りゆきたい
母さん、わたしは去りゆきたい/この世を去りゆきたい/母さん、わたしはもう逝くの

●美しい小鳥
小さな家に可愛い娘/娘はお年頃/僕は恋を打ち明けた

●おいで、愛しい人
おいで、愛しい人/おいで、海辺に/おいで、お前に語ろう/わたしの昔の過ちを/お前を泣かせてしまうけれど

●開けておくれ、べっぴんさん
開けておくれ、べっぴんさん/もう夜が明ける/ひと晩中眠れなかった/ただ貴女が恋しくて
●バラが花開く
五月 バラが花闘く/心は憂いに沈む/愛の苦しみゆえに/ナイチンゲールが歌う/愛の吐息とともに/熱き想いにわたしは息絶える

●おやすみ、おやすみ
おやすみ、おやすみ 可愛い坊や/おやすみ、おやすみ おめめを閉じて/お前もいつか学校へ行くんだね/法律を習うんだね

●さよなら、恋人よ
母親がお前を生んだ時/そんな移り気な心はくれなかったはず/さよなら、恋人よ/こんな苦々しい人生はもうたくさんだ/ほかの男を探すがいい/よその扉を叩くがいい/それは僕にとって死を意味するけれど/さよなら、恋人よ/こんな苦々しい人生はもうたくさんだ

★R.ジェラルド

●インデイオの娘
耳に新しいメロディー/歌うのはインディオの娘「この甘い旋律、殿方の心をお誘いします♪タイライラ♪」/インディオの青年は娘にささやいた「可愛い人、僕のために歌い、踊っておくれ♪タイライラ♪」

●雄牛
雄牛が放たれた/闘牛士は祈る「雄牛に死を」/観客席は超満員/でも、恋しいあの人はいない/どんな闘牛士より強いあの人はいない

●死と乙女
「なんて美しい夜。空にはたくさんの星。母さん、窓を開けて」
「だめ、だめ。お前は病気だ。夜風は体に悪い」
「ほら母さん、戸口で犬が啼いている。朝が来たら、あたしは死ぬの。お願い、窓を開けて」

●留守
「あたしの恋人バルドメロ、フランスヘ出かけてもう一ヶ月。ひとりで留守番寂しいわ。あのポンポン船で追いかけて行こうかしら」
(見ろ! 見ろ! 留守番中のバルトーラ! なんて芝居が上手いんだ!)
夜更け バルドメロは手紙を書いた/可愛いバルトーラに想いをこめて/ところがその頃バルトーラ/ちゃっかりペドロの腕の中/アララ! もうひとりぼっちじゃありません
(見ろ! 見ろ! 留守番中のバルトーラ! なんて芝居が上手いんだ!)

★F.モンポウ

●牧歌
夕暮れと夜がひとつに結ばれる道/僕は君に会いに行く/深い愛を秘めて/山々の光のように/海のなぎ風のように/花の香りのように

●雪
雪ではない/それは天空の花/私の心も散り落ちる/まるでお前のように/引き裂かれた命/空を舞うひとひらの白い紙片/なんという寂しさだろう

★E.グラナドス

●予言の鳥
予言の鳥よ 歌っておくれ/柔らかな夜風/秘めた私の恋/お前の歌は命/歌え 黄金の声で/歌え 甘美なる調べ/優しい鳥よ/お前は偉大な詩人/新しい愛を私に教えてくれた/夜ごとよみがえる暗い哀しみ/この胸深く放っておくれ/やるせない夢を

★M.ガルシア・モランテ

●恋人が言いました
愛の証し/愛の証し/愛の証しにキスしてくれたらバラの花をあげる/それともやっぱりキスがいい? オレンジ? アーモンド? なでしこの若木? サクラの花? ジャスミンの花? 二人を照らすホタルの灯り?/あたしのすべてをあげる/あなたもすべてをくれる/何も惜しいものはない

●悲しいものは何もない
悲しいものは何もない/寂しさにふるえることもない/夜の闇に怯えることもない/陽が昇り 朝露が光り/ふたりの幸福な瞬間を映し出す/すべてが豊かに満ちるとき/ワインの香りのように/バラ色の頬のように/海の波はいつも微笑む/冬も春 夏も春/木々の葉が永遠の緑に輝く/時は過ぎることがない/死に至ることもない/もう涙することもない/微笑みがオレンジの房のように弾ける/悲しいものは何もない/今日 昨日 明日/ささやかな出来事を歌に出来るから/美しく散りゆく一輪のバラ/若き乙女の胸に悦びの花が開く

★J.ニン

●グラナディーナ
愛の悩みはなにより辛い/歌いながら泣くあたし/涙なんか流せない/その短刀をあたしにちょうだい/そして、刺せ、と言って/この真っ赤な血を見れば/あなたは分かる/どんなにあたしが愛しているか

●パーニョ・ムルシアーノ
教えて、銀細工師さん/彼のキスを繋ぎとめるにはどれだけの銀が要るかしら?/とびきりの熱いキス/あたしは彼の忠実な恋人なの/このキスを繋ぎとめなきゃ/銀細工師さん、あなたなら方法をご存知ね?

★F.J.オブラドルス

●ラ・ミ・ソラ、ラウレオーラ
ただひとりお慕いするラウレオーラ様/私レリアーノは貴女の囚われ人/しかし心は誇らしい/ほかならぬ貴女様の御手で傷つけられたのだから/ただひとりお慕いするラウレオーラ様よ

●心よ、お前はなぜ?
心よ、お前はなぜ?/愛の夜を眠らずに過ごすのか?/お前のご主人様は別の人の腕の中でまどろんでいるのに……。

●いちばん細い髪の毛で
お前が編みこんでいる髪/そのいちばん細くしなやかな一本で鎖を作ろう/お前をそばにつなぎとめておけるように/僕はお前の家の水がめになりたい/水を飲みに来るお前にキスできるように

●エル・ビート
年増女は1レアル/若い女はその半分の味しかしないと言うけれど/ご覧の通りの貧乏暮らし/オレには安いほうがいい/「ほら、いっしょに踊ろうぜ」「そんなことしちゃイヤよ、赤くなっちゃうわ」


■この日記周辺の「言葉の断片」(和泉)

お前もいつか学校へ行くんだね/法律を習うんだね
「法律」っていう具体的な言葉が、実に面白いですね。

「雪」の寂しさと、
「恋人が言いました」の情熱は、
一対のものなのかも知れません。
「寂しさ」を感じる感性が「恋」を招く。

あ、「恋」は語るものではなく、陥るものでした。

「ただただ明るく楽しいだけの恋」
そんなの、あるのかなぁ。
「恋」じゃないですね、それは。

昔、フランスのシャンソン歌手が、
ステージの前で熱狂する若い女のファン達に、

「お嬢さん。
恋なんてするものじゃありません。

恋は、
歌うものです」

と、言ったとか、言わないとか。

「うわぁ、気障」と思ったけれど、
結構あたっているのかも知れない。

「恋」は命懸けのものなのかも。

「いちばん細い髪の毛で」
繊細で、素敵ですよね。
「水がめ」の比喩もいいなぁ。

男の「繊細さ」って好きですね。
また反対に、
女性の「男っぽい」ところなんかも。


スペインの「歌」(谷めぐみリサイタル)

  • Posted by: 和泉 昇
  • 2008-10-04 Sat 02:36:00
  • 音楽


知人がリサイタルのチケットを送ってくれた。
「もしも、お忙しければ、どなたかに」という、大変に丁寧なお手紙と共に。

まだ、11月7日(金)の中目黒「楽屋」での
「 AYAKA & IZUMI 」ライブのフライヤー準備とか、
日経版『源氏物語』の付録の校正とか、部屋の荷物の片付けとか、
やらねばならぬことは沢山残っているのだが、やはり聴きに行こうと思う。

前回も、やはり同じ知人がチケットを送って下さり、
仕事場が近かったこともあり、御茶ノ水のカザルスホールへ出かけて、びっくりした。
まったく知らなかった「谷めぐみ」さんという方の、しかもスペイン歌曲。

地味なのに、心の奥に響く声。
腰の据わった、まっとうな「歌」があった。

ラローチャの演奏を聴いた時と同じ、
スペインの深いところから「音楽」が響いてくる。
その場所で生きている「人間」の「声」が聴こえるような気がして、
不覚にも、涙ぐみそうになった。


               ワイングラス



朝、早くに目覚め、休日をどう過ごそうかなぁと思っていらっしゃる方は是非。
フライヤーなどは、どこか素人っぽく、手作りの感じがするし、
決して垢抜けてはいないのだが「歌」は間違いなく、いいと思う。
私は、どこの回し者でもありませんから(笑)。
もしもお出かけになる方がいらっしゃるなら、メッセージでも下さいませ。
会場でお目に掛かれるかもしれません。


               ワイングラス



tani.jpg 


2008年10月4日(土)  開演14:00 開場13:30
当日券 5.000円  全席自由席
会場 Hakuzyu Hall (白寿ホール)
渋谷区富ヶ谷1-37-5 (株)白寿生科学研究所本社ビル
http://www.hakujuhall.jp/top/index3.html
千代田線代々木公園駅1番出口または
小田急線代々木八幡駅南口から徒歩5分
[主 催]クレアート
[後 援]スペイン大使館


               ワイングラス


もっと、沢山の方に聴いて欲しいなぁと思っていたら、
10月1日の毎日新聞に掲載されたようだった。


谷めぐみ:スペイン歌曲を歌い続けるソプラノ歌手 4日に東京でリサイタル

◇懐かしいオリエンタルな要素が魅力
スペイン歌曲を専門に歌い続ける、日本では数少ないソプラノ歌手、谷めぐみの第18回リサイタル「スペイン わが心の歌」が4日、東京・富ケ谷の「HAKUJU HALL」で行われる。
スペイン音楽というと、日本ではフラメンコの音楽、作曲家アルベニスやグラナドスらのピアノ曲、一世を風靡(ふうび)したフリオ・イグレシアスのポピュラーなどが知られる程度。クラシック歌曲を知る人は少ない。
高校で合唱の魅力に目覚め、大学でドイツリートを学んだ谷も、実はスペイン歌曲を全く知らなかった。大学卒業の2年後、知人のギタリストのサロンコンサートに招かれ、「プログラムの合間の埋め草」程度にスペイン歌曲を歌わされたとき、「私の求めていたものはこれだ」と運命的出合いを感じた。
84年、バルセロナ市立高等音楽院に留学。85年に帰国して東京で第1回リサイタルを開いて以来、スペイン歌曲を専門に発表会を重ねてきた。
「スペイン歌曲の魅力は、他のヨーロッパの国々の曲とは異なり、どこか懐かしいオリエンタルの要素が入っている点。恋の歌が最も多く、アンダルシアやカタルーニャなど地域性が豊かに出ていて叙情性がある。今日は幸福でも明日は絶望に陥るといった峻厳(しゅんげん)な運命をも潔く受け入れ、凜々(りり)しく生きていく姿勢が感じられ、歌っていてウソがないところが好きです」
今回のリサイタルでは、バルセロナ時代の恩師、M・ガルシア・モランテの曲や、モンポウ、グラナドス、ニンらの歌曲などを歌う。また、ユダヤ人の民謡をもとに作られた15世紀の「セファルディーの歌」を初めて披露する。【網谷隆司郎】
(毎日新聞 2008年10月1日 東京夕刊)


谷めぐみ
北海道出身。京都市立芸術大学音楽学部声楽専攻卒業。
在学中、佐々木成子、鳥井晴子の各氏に、卒業後、江口元子氏に師事。ふとしたきっかけで出会ったスペイン歌曲に強く魅かれ、渡西。バルセロナ市立高等音楽院にてマヌエル・ガルシア・モランテ氏に師事し、スペイン歌曲、スペイン各地の民謡、サルスエラのアリアなど幅広いレパートリーを持つ故F.モンポウ、故E.グラナドスの実娘らからその演奏を高く評価された。留学中バルセロナにてリサイタル開催。ガルシア・モランテ氏編曲による『日本民謡集』出版にあたり、歌詞西訳、監修、解説を担当。
CASA de la CIUTAT内「百人議会の間」で開かれたバルセロナ市主催出版記念演奏会にて演奏。1986年日本で初めて行われた世界的名ソプラノ歌手ヴィクトリア・デ・ロス・アンヘレスによるマスタークラスを受講、通訳を務める。
バルセロナ市の夏の音楽祭「グレック」に招聘を受け、同市にて再度リサイタル開催。
NHK・FM放送出演。スペイン、南米の歌のスペシャリストとして、独自の世界を創り上げている。リサイタル・ライブCD『スペインの熱情と哀感の果て』『スペインわが心の歌』制作。


■この日記周辺の「言葉の断片」(和泉)

スペインの土地の「香り」がするようでした。 
シンプルな中に「根源的」なものがあり、
 「声」と言葉の「意味」が、心の奥に響いて来ます。 
フラメンコの「カンテ」よりは、
ずっと抑制されているのですが、素敵でした。

シンプルで根源的。 土の香りがしました。
15世紀頃スペインを追われ、
各地に離散したユダヤ人を「セファルディー」といい、
彼らが歌い継いできた伝承歌を基にした作品は、
今回が初披露とのことでしたが「心」に響きました。



クラシックと言われるものからは、
はみ出した部分。
そこに「詩」が感じられました。
何故か、そういうものに魅かれます。

ひとりの人間の根源的な部分。
単純で明快、普遍的なもの。
そこに沁み込んで来ます。
リサイタル自体も手作りの感じがあって、
「人間」が感じられる。
これも今の日本に失われつつあるもの。
そんな気もしました。

いわゆるメジャーという感じではなく、
一部の人たちによって見出されているようです。
したがって、動画は手に入りません。
いずれ関係者の方たちによって制作されるかもしれませんが。
前回のカザルスホールでの公演はCDに制作されたようです。
有名、無名、メジャー、マイナーに関わらず、
自分の好みで聴いたり見たりすること。
その大切さを、改めて感じさせられます。

小さな公演などと言う物は、
いつだって持ち出し。
好きじゃなきゃ出来ない世界ですね。

せめて大工さんや八百屋さんと同じように、
「音楽」を「仕事」にする人たちにも、
きちんとした「報酬」が
入るようになってほしいものです。

「経済」ばかりに気を取られていると、
今の日本のように、いずれ破滅します。

言葉から受けるイメージは、ひとそれぞれに違いますね。
それまでの経験や知識などで作られるものなのでしょう。

今回の「歌」を聴きながら、私は、
フランコの独裁政治によって弾圧され続けたカタルーニャ語や、
ミロについて世界で初めて単行本をまとめた、
詩人の瀧口修造さんのことなどを考えていました。

でも、
私は出来るだけ「感覚」から入るようにしています。
自分だけのことかも知れませんが、
私の場合は、その方がこれまで裏切られなかった。
知識や情報は操作もされるし、捏造も出来る。
でも「感性」は、なかなかだませない。
そう信じたいと思っています。

もちろん、
知識によって「感性」が広がることもありますが。

散歩は、いい。
「権威」や「名声」などとは無縁に、
自分の眼と感性で、風景と話が出来る。





出会い(アリシア・デ・ラローチャ)

  • Posted by: 和泉 昇
  • 2008-10-04 Sat 00:30:00
  • 未分類


 「音楽」も「人間」も、全くの先入観なしに、いきなり出会い、
互いに何かが響きあった時、それは幸せな「縁」なのだと思う。

六本木に住んでいた頃、ある友人と久しぶりに会おうかという話になった。
喫茶店とか、バーとか、レストランとかで会うのは、いつもと同じなので、
ちょっと違う気分で、サントリー・ホールの前で待ち合わせをすることにした。
誰が演奏しているのかも分からず、はたしてチケットがあるのかも分からない。
もしも席が空いていて、聴いてみたそうだったら、という軽い気分だった。

その日は、キャンセルが出たらしく、幸いに席があった。
しかも一番前の席。ピアノでスペインの曲を弾くという。

まあ、聴いてみようか。ということになり、
何の知識もない素人のおっさんが二人、ピアニストのすぐ横に坐る。
演奏が始まり、初めの音が出た瞬間、
「う~ん」と唸った。
「音」が違うのだ。
ひとつひとつの「音」が、新しいお米の粒のように、
くっきりと「立って」キラキラと輝いている。 
 

14298933_382508408.jpg 



それが、Alisia de Larrocha(アリシア・デ・ラローチャ)という卓越した
ピアニストの音楽との出会いであり、
フラメンコとはまた違った趣きを持つスペイン音楽との出会いだった。
モンポウやグラナドスというスペインの作曲家の名前を知ったのも、
その時が初めてだった。


               ワイングラス


明日は、スペインの歌曲を聴きに行く予定。
もう一度、体の感覚を呼び覚ましておこうと思う。


               ワイングラス


以下は、その時の曲とは違うのだが、ラローチャの演奏を。 


 
14298933_1420208436.jpg


■Goyescas (with El Pelele) - Enrique Granados - Alicia De Larrocha
https://www.youtube.com/watch?v=LALTbCjfBUo




14298933_4207508785.jpg 

■"La Campanella" played by Alicia de Larrocha
http://jp.youtube.com/watch?v=R0wmi0y1Geg 


 

14298933_1576513347.jpg

■Bach Busoni Chaconne Alicia de Larrocha part 1
http://www.youtube.com/watch?v=7GC1cS7gQFc




               ワイングラス




■アリシア・デ・ラローチャ(Alicia de Larrocha)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%81%E3%83%A3

■エンリケ・グラナドス・イ・カンピニャ(Enrique Granados y Campiña)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%AA%E3%82%B1%E3%83%BB%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%8A%E3%83%89%E3%82%B9

■フェデリコ・モンポウ(Federico Mompou)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%87%E3%83%AA%E3%82%B3%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%83%9D%E3%82%A6

Index of all entries

Home > 2008年10月

Tag Cloud
Search
Links
Feeds

Return to page top