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2008年06月 Archive
宗左近さん 飯田善國さん
- 2008-06-23 Mon 01:46:00
- 未分類
一昨年に、とても大切な大先輩を、立て続けにふたりも亡くした。宗左近さんと、飯田善國さん。先生と呼ばずに「さん」なのは、逆に、人間としての「尊敬」と「愛情」が籠められていると思って欲しい。


宗左近さん 飯田善國さん
2006年の4月19日に飯田さん。その二ヶ月後の6月20日に宗さん。
まるで、連れ立って旅立たれたかのごとくである。
その二年前の2004年5月31日に日本経済新聞社から発行された『日本の美・その夢と祈り』という本が、私にとって、おふたりの思い出を籠めた最後のものになった。
宗さんから「和泉さん、今までに色々書いたものを本にして置きたいのだけれど、全てあなたに任せるから、考えてくれないかなぁ」と、唐突に言われた時には、正直、尻込みした。私ごときに出来る仕事ではない。
原さんという若い詩人の編集者も手伝ってくれるから、と言われ、「では、考えてみます」と、思わず答えてしまった。いつも、思わず引き受けてしまうのだ。
たくさんの方に読んで貰いたいので、お預かりした文章の掲載誌(紙)の中で、なるべく知名度が高い所を考える。その中で、もしかしたら引き受けてくれる可能性があったのが、日本経済新聞社だった。しかも、この新聞の文化欄は定評がある。
以前、ちょっとだけお話したことがある程度の編集長に手紙を書く。
何とか会って戴いたのだが、内容が素晴しいのは充分に分かるのだが、経済的に折り合うかどうかという点で、辞退される。500頁ものサンプルを持ち込んだのだから当たり前かもしれない。出版社の社員は、皆、書籍の売り上げで生活をしているのだ。それでもまだ食い下がり、250頁ほどのものに修正、再度面会を申し込む。「あなたも、ずいぶん食い下がるねぇ」という顔をしながらも、そこは文化度の高い編集長、根負けしたふりをして、最終的には出版を約束して下さった。結局、編集制作も引き受けることに。私の仕事は、こんな風に、いつもゲリラなのです(笑)。


図版もたくさん使用するので写真使用料もかかるし、造本もある程度ちゃんとしたい。でも定価は、あまり高く出来ない。装丁も、ちゃんとした方に……。そこで頭に浮かんだのが、飯田さんだった。
おふたりは、互いに尊敬し合い、文学にも美術にも造詣が深い。少し前から知人の企画している日本とフランスの美術家の交流のための展覧会「日仏現代作家展」の審査員をお願いし、一年に一度は必ずお会いしていたので、とにかく、お願いをしてみる。すると「和泉さんと、宗さんの頼みなら、断れないでしょ」と、快諾して下さった。宗さんは、わかるけど、私は……、と思っていたら「あなたは、僕の作品を昔から理解してくれている。作家にとっては、とっても嬉しいことなのですよ」と、言って下さる。温かい人だ。そうやって出来上がった本だった。
飯田さんが書いて下さった絵は、私の処女詩集の装丁と「兄弟」のような顔をしていた。
何だか本当に、嬉しかった。
亡くなる前に、おふたりと一緒に過ごせた時間は、かけがえのないものになった。
それにしても、この、おふたり。いいお顔をなさっているなぁ。
宗左近
http://
飯田善國
http://
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「音」「リズム」(カルロス・サウラ パコ・デ・ルシア)
- 2008-06-19 Thu 15:23:00
- 未分類

空中に
文字や
数字が浮かぶのは
夢の中だけ
ではない
人間の頭の中に
何時も
飛び交って止まぬ
文字や
数字や
罵りの言葉
さてと
一服
いかがですか?

前回の日記で、少しだけ、フラメンコについて書いたので、
関連して、カルロス・サウラ監督の「カルメン」を載せておこう。
West side story の映像が、どこかでダブっても来る。
新しくマイミクさんが何人か出来たが、その中の数名の方が、
「日記」に、ほんの僅かの言葉と「映像と音楽」を載せている。
もしかしたら、海外からいらっしゃっている方もいるのかな。
「映像と音楽」は、仲良く出来る「きっかけ」のための、共通言語かもしれない。

Carlos Saura's Carmen (Tabacalera) - Cristina Hoyos & Laura Del Sol
http://
踊りがあれば、演奏も。やはりここは、パコ・デ・ルシア。
なんとなく、カルメンの時代に少しは近いような映像で。

結構好きな感じのパコの写真(動画とは別です)
Paco De Lucia , Bulerias (La Plazuela)
http://www.youtube.com/watch?v=0UxHi3SIrPg
上のカルメンも、この動画も、
もうひとつの「主役」は、机を叩いて拍子を刻むリズムかもしれない。
作曲家の武満徹さんと、生前に少しだけご縁があり、
彼がある時期に毎年開催していた「今日の音楽(ミュージック・トゥディ)」は、よく聴かせて戴いた。彼の「耳」が、世界中から選んで来た優秀な演奏家を紹介する企画である。20年くらい続いただろうか。
ある年の企画のひとつに、六本木の映画館で「無声映画」を上映し、それに合わせて打楽器奏者たちが、拍子木などでリズムを刻むというものがあった。それが何年で、どんなメンバーであったのかは手許に資料がないので、今すぐには書けないが、なんとも新鮮で素晴らしい試みだった。
いわゆる「音楽」という、そのもっと手前に、
「音」があり、「リズム」があることを、はっきりと気づかされた経験だった。
そう言えば晩年の武満さんと、ある程度歳がいってからのパコ・デ・ルシアは、
どことなく表情が似ているような気がするなぁ。
どちらにも「哲学」を感じる。
あ、いけない、いけない。
もっと楽しんで聴かなきゃ。
終わりは、お勉強ではなく、素晴しく楽しいパコの「演奏と映像」で締めよう。

Paco de Lucia - Entre dos aguas (1976) full video
http://
ルチア・ミカレッリ Lucia Micarelli
- 2008-06-08 Sun 03:09:00
- 未分類
前回は「歌」のことを書いたが、演奏なのに「歌」を感じるヴァイオリニストを、どうしても紹介したくなった。私が音楽プロモーターなら、今すぐにでも日本に呼びたいと思う演奏家なのだ。
たまたま日本でも、クラシックの世界から他の分野に移ったヴァイオリニストの方と縁があり、キューバ音楽を弾く SAYAKA や、JAZZ の里見紀子さんなどに、小さな会場で弾いて戴いたこともある。また、マイミクの依田彩さんの都会的なスタイリッシュな演奏も心地よく、時々聴かせてもらっている。彼女たちについては、すでに定着したファンの方もそれぞれにたくさんいらっしゃって、演奏も素晴らしく、いずれお一人ずつについて、書かせて戴こうと思っている。

今回紹介したい演奏家は、まだそれほど日本では話題に上っていないのではと思われる
1983.07.09生まれの24歳。たぶん現在は、アメリカに在住のルチア・ミカレッリという。
詳しく調べてはいないが、イタリアとコリアの混血らしい。

日本で聴けるのは、昨年の暮れに出た、浅田舞&真央「スケーティング ミュージック」の
舞ちゃんの収録曲に、彼女が弾く、ピアソラの「オブリヴィオン」が入っているようだ。
今回は「音楽」なのだが「ルチア・ミカレッリ」の存在を、
丸ごと見て欲しいので、写真も大きく、ふんだんに載せよう。
クラシック出身の彼女が、なんと、レッド・ツェッペリンまでを弾くことになるのだ。

いつどこで、という英語の解説は、読んでもいいし、読まなくても、
「音楽」に直接ふれるには、何の支障もないだろう。
専門の研究者になるために、mixi やっているわけではないのだから。

■Lucia Micarelli
http:// jp.yout ube.com /watch? v=QGECi LJo2LU
Lucia Micarelli's solo performance during the 'Live at the Greek' concert of Josh Groban
■Lucia Micarelli & Jethro Tull - Kashmir Cover
http:// jp.yout ube.com /watch? v=qHsxm jpkeFI
Lucia Micarelli and Jethro Tull playing Led Zeppelin's Kashmir

■Ian Anderson + Lucia Micarelli - Mo'z Art Medley
http:// jp.yout ube.com /watch? v=6jqty Bi1sEw
Ian Anderson and the "Rubbing Elbows Band" plus Lucia Micarelli on violin and the Vienna Radio Orchestra live from Vienna., Austria.
■HP After Dark with Lucia Micarelli
http:// jp.yout ube.com /watch? v=i6iFj y7Fw68& NR=1
TGIF... Time for a little break after a week fueled by announcements from Apple, Seagate, Intel and HP! Half-Italian, half-Korean, Lucia is both a classical violinist and a fan of "rock 'n roll". She was on stage for the "After Hours" part of the HP show in New-York. Totally fusion, totally amazing. Totally!
前回のコメントへの返事も書かずに、先にこちらを載せてしまい、ごめんなさい。
載せようと思ったら、どうしても我慢出来なくなってしまいました。それくらい、私にとってはインパクトのある演奏家なのです。どうか、お許しを。コメントは、後で必ず、返しますので。
たまたま日本でも、クラシックの世界から他の分野に移ったヴァイオリニストの方と縁があり、キューバ音楽を弾く SAYAKA や、JAZZ の里見紀子さんなどに、小さな会場で弾いて戴いたこともある。また、マイミクの依田彩さんの都会的なスタイリッシュな演奏も心地よく、時々聴かせてもらっている。彼女たちについては、すでに定着したファンの方もそれぞれにたくさんいらっしゃって、演奏も素晴らしく、いずれお一人ずつについて、書かせて戴こうと思っている。

今回紹介したい演奏家は、まだそれほど日本では話題に上っていないのではと思われる
1983.07.09生まれの24歳。たぶん現在は、アメリカに在住のルチア・ミカレッリという。
詳しく調べてはいないが、イタリアとコリアの混血らしい。

日本で聴けるのは、昨年の暮れに出た、浅田舞&真央「スケーティング ミュージック」の
舞ちゃんの収録曲に、彼女が弾く、ピアソラの「オブリヴィオン」が入っているようだ。
今回は「音楽」なのだが「ルチア・ミカレッリ」の存在を、
丸ごと見て欲しいので、写真も大きく、ふんだんに載せよう。
クラシック出身の彼女が、なんと、レッド・ツェッペリンまでを弾くことになるのだ。

いつどこで、という英語の解説は、読んでもいいし、読まなくても、
「音楽」に直接ふれるには、何の支障もないだろう。
専門の研究者になるために、mixi やっているわけではないのだから。

■Lucia Micarelli
http://
Lucia Micarelli's solo performance during the 'Live at the Greek' concert of Josh Groban
■Lucia Micarelli & Jethro Tull - Kashmir Cover
http://
Lucia Micarelli and Jethro Tull playing Led Zeppelin's Kashmir

■Ian Anderson + Lucia Micarelli - Mo'z Art Medley
http://
Ian Anderson and the "Rubbing Elbows Band" plus Lucia Micarelli on violin and the Vienna Radio Orchestra live from Vienna., Austria.
■HP After Dark with Lucia Micarelli
http://
TGIF... Time for a little break after a week fueled by announcements from Apple, Seagate, Intel and HP! Half-Italian, half-Korean, Lucia is both a classical violinist and a fan of "rock 'n roll". She was on stage for the "After Hours" part of the HP show in New-York. Totally fusion, totally amazing. Totally!
前回のコメントへの返事も書かずに、先にこちらを載せてしまい、ごめんなさい。
載せようと思ったら、どうしても我慢出来なくなってしまいました。それくらい、私にとってはインパクトのある演奏家なのです。どうか、お許しを。コメントは、後で必ず、返しますので。
紫陽花 ヴィスコンティ
- 2008-06-05 Thu 20:23:00
- 「I & N 展」 2005 夏

紫陽花は
地中の酸性度で
花の色を変える
と言う
まっ白な
紫陽花が
花瓶いっぱいに
溢れていた
ホテルのロビー
あれは確か
ヴィスコンティの
映画の中の
一齣だった
( 「I & N 展」 2005 夏 から 11 写真/中山豊)

若い時は、ヴィスコンティの映画が、とにかく好きだった。
徹夜のバイト明けに、池袋の文芸座へ五本立ての上映とかを見に行った気がする。
同じ「作品」を、何度も何度も、見に行った記憶もある。
彼の創り出す、色や、形に、ふれているだけで、満足だった。
その頃は「美しさ」の「毒」と、心中したい気分だった。
ところで、紫陽花の花言葉は、花が色を変えることから、
日本では「移り気」「浮気」らしい。
フランスの花言葉では、「忍耐強い愛情」。
「移り気」な相手に対しての「忍耐強い愛情」なのかなぁ。
★2008年 mixi 日記より
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