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スペイン歌曲の「歌詞」

  • Posted by: 和泉 昇
  • 2008-10-11 Sat 12:51:00
  • 音楽

毎日いろいろあって、なかなか「日記」が書けなかった。
前回の「日記」で紹介した 谷めぐみさん の歌の「歌詞」を載せておく。
スペインではないが、友人がもぎ取って来てくれた(あ、やばいのかな)
ブルターニュの素朴な林檎を齧りながら。

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素朴で具体的な「言葉」が、想像力を喚起してくれる。


          ワイングラス


■歌詞の大意(訳・谷めぐみ)

★セファルデーの歌
15世紀頃スペインを迫われ、バルカン半島、中東、北アフリカ、ヨーロッパ各地へ離散したユダヤ人を「セファルディー」という。彼らが歌い継いできた伝承歌を基にした作品。

●囚人船がいま着いた
囚人船がいま着いた/囚われの女たちを乗せて/彼女らの中には/ああ、肌の白い娘もいる

●空気に恋をした
空気に恋をした/美しい女の気配に心奪われた/恋したのは夜/月の光に騙された/もしも今度恋をするなら/太陽の輝く昼がいい

●母さん、わたしは去りゆきたい
母さん、わたしは去りゆきたい/この世を去りゆきたい/母さん、わたしはもう逝くの

●美しい小鳥
小さな家に可愛い娘/娘はお年頃/僕は恋を打ち明けた

●おいで、愛しい人
おいで、愛しい人/おいで、海辺に/おいで、お前に語ろう/わたしの昔の過ちを/お前を泣かせてしまうけれど

●開けておくれ、べっぴんさん
開けておくれ、べっぴんさん/もう夜が明ける/ひと晩中眠れなかった/ただ貴女が恋しくて
●バラが花開く
五月 バラが花闘く/心は憂いに沈む/愛の苦しみゆえに/ナイチンゲールが歌う/愛の吐息とともに/熱き想いにわたしは息絶える

●おやすみ、おやすみ
おやすみ、おやすみ 可愛い坊や/おやすみ、おやすみ おめめを閉じて/お前もいつか学校へ行くんだね/法律を習うんだね

●さよなら、恋人よ
母親がお前を生んだ時/そんな移り気な心はくれなかったはず/さよなら、恋人よ/こんな苦々しい人生はもうたくさんだ/ほかの男を探すがいい/よその扉を叩くがいい/それは僕にとって死を意味するけれど/さよなら、恋人よ/こんな苦々しい人生はもうたくさんだ

★R.ジェラルド

●インデイオの娘
耳に新しいメロディー/歌うのはインディオの娘「この甘い旋律、殿方の心をお誘いします♪タイライラ♪」/インディオの青年は娘にささやいた「可愛い人、僕のために歌い、踊っておくれ♪タイライラ♪」

●雄牛
雄牛が放たれた/闘牛士は祈る「雄牛に死を」/観客席は超満員/でも、恋しいあの人はいない/どんな闘牛士より強いあの人はいない

●死と乙女
「なんて美しい夜。空にはたくさんの星。母さん、窓を開けて」
「だめ、だめ。お前は病気だ。夜風は体に悪い」
「ほら母さん、戸口で犬が啼いている。朝が来たら、あたしは死ぬの。お願い、窓を開けて」

●留守
「あたしの恋人バルドメロ、フランスヘ出かけてもう一ヶ月。ひとりで留守番寂しいわ。あのポンポン船で追いかけて行こうかしら」
(見ろ! 見ろ! 留守番中のバルトーラ! なんて芝居が上手いんだ!)
夜更け バルドメロは手紙を書いた/可愛いバルトーラに想いをこめて/ところがその頃バルトーラ/ちゃっかりペドロの腕の中/アララ! もうひとりぼっちじゃありません
(見ろ! 見ろ! 留守番中のバルトーラ! なんて芝居が上手いんだ!)

★F.モンポウ

●牧歌
夕暮れと夜がひとつに結ばれる道/僕は君に会いに行く/深い愛を秘めて/山々の光のように/海のなぎ風のように/花の香りのように

●雪
雪ではない/それは天空の花/私の心も散り落ちる/まるでお前のように/引き裂かれた命/空を舞うひとひらの白い紙片/なんという寂しさだろう

★E.グラナドス

●予言の鳥
予言の鳥よ 歌っておくれ/柔らかな夜風/秘めた私の恋/お前の歌は命/歌え 黄金の声で/歌え 甘美なる調べ/優しい鳥よ/お前は偉大な詩人/新しい愛を私に教えてくれた/夜ごとよみがえる暗い哀しみ/この胸深く放っておくれ/やるせない夢を

★M.ガルシア・モランテ

●恋人が言いました
愛の証し/愛の証し/愛の証しにキスしてくれたらバラの花をあげる/それともやっぱりキスがいい? オレンジ? アーモンド? なでしこの若木? サクラの花? ジャスミンの花? 二人を照らすホタルの灯り?/あたしのすべてをあげる/あなたもすべてをくれる/何も惜しいものはない

●悲しいものは何もない
悲しいものは何もない/寂しさにふるえることもない/夜の闇に怯えることもない/陽が昇り 朝露が光り/ふたりの幸福な瞬間を映し出す/すべてが豊かに満ちるとき/ワインの香りのように/バラ色の頬のように/海の波はいつも微笑む/冬も春 夏も春/木々の葉が永遠の緑に輝く/時は過ぎることがない/死に至ることもない/もう涙することもない/微笑みがオレンジの房のように弾ける/悲しいものは何もない/今日 昨日 明日/ささやかな出来事を歌に出来るから/美しく散りゆく一輪のバラ/若き乙女の胸に悦びの花が開く

★J.ニン

●グラナディーナ
愛の悩みはなにより辛い/歌いながら泣くあたし/涙なんか流せない/その短刀をあたしにちょうだい/そして、刺せ、と言って/この真っ赤な血を見れば/あなたは分かる/どんなにあたしが愛しているか

●パーニョ・ムルシアーノ
教えて、銀細工師さん/彼のキスを繋ぎとめるにはどれだけの銀が要るかしら?/とびきりの熱いキス/あたしは彼の忠実な恋人なの/このキスを繋ぎとめなきゃ/銀細工師さん、あなたなら方法をご存知ね?

★F.J.オブラドルス

●ラ・ミ・ソラ、ラウレオーラ
ただひとりお慕いするラウレオーラ様/私レリアーノは貴女の囚われ人/しかし心は誇らしい/ほかならぬ貴女様の御手で傷つけられたのだから/ただひとりお慕いするラウレオーラ様よ

●心よ、お前はなぜ?
心よ、お前はなぜ?/愛の夜を眠らずに過ごすのか?/お前のご主人様は別の人の腕の中でまどろんでいるのに……。

●いちばん細い髪の毛で
お前が編みこんでいる髪/そのいちばん細くしなやかな一本で鎖を作ろう/お前をそばにつなぎとめておけるように/僕はお前の家の水がめになりたい/水を飲みに来るお前にキスできるように

●エル・ビート
年増女は1レアル/若い女はその半分の味しかしないと言うけれど/ご覧の通りの貧乏暮らし/オレには安いほうがいい/「ほら、いっしょに踊ろうぜ」「そんなことしちゃイヤよ、赤くなっちゃうわ」


■この日記周辺の「言葉の断片」(和泉)

お前もいつか学校へ行くんだね/法律を習うんだね
「法律」っていう具体的な言葉が、実に面白いですね。

「雪」の寂しさと、
「恋人が言いました」の情熱は、
一対のものなのかも知れません。
「寂しさ」を感じる感性が「恋」を招く。

あ、「恋」は語るものではなく、陥るものでした。

「ただただ明るく楽しいだけの恋」
そんなの、あるのかなぁ。
「恋」じゃないですね、それは。

昔、フランスのシャンソン歌手が、
ステージの前で熱狂する若い女のファン達に、

「お嬢さん。
恋なんてするものじゃありません。

恋は、
歌うものです」

と、言ったとか、言わないとか。

「うわぁ、気障」と思ったけれど、
結構あたっているのかも知れない。

「恋」は命懸けのものなのかも。

「いちばん細い髪の毛で」
繊細で、素敵ですよね。
「水がめ」の比喩もいいなぁ。

男の「繊細さ」って好きですね。
また反対に、
女性の「男っぽい」ところなんかも。


スペインの「歌」(谷めぐみリサイタル)

  • Posted by: 和泉 昇
  • 2008-10-04 Sat 02:36:00
  • 音楽


知人がリサイタルのチケットを送ってくれた。
「もしも、お忙しければ、どなたかに」という、大変に丁寧なお手紙と共に。

まだ、11月7日(金)の中目黒「楽屋」での
「 AYAKA & IZUMI 」ライブのフライヤー準備とか、
日経版『源氏物語』の付録の校正とか、部屋の荷物の片付けとか、
やらねばならぬことは沢山残っているのだが、やはり聴きに行こうと思う。

前回も、やはり同じ知人がチケットを送って下さり、
仕事場が近かったこともあり、御茶ノ水のカザルスホールへ出かけて、びっくりした。
まったく知らなかった「谷めぐみ」さんという方の、しかもスペイン歌曲。

地味なのに、心の奥に響く声。
腰の据わった、まっとうな「歌」があった。

ラローチャの演奏を聴いた時と同じ、
スペインの深いところから「音楽」が響いてくる。
その場所で生きている「人間」の「声」が聴こえるような気がして、
不覚にも、涙ぐみそうになった。


               ワイングラス



朝、早くに目覚め、休日をどう過ごそうかなぁと思っていらっしゃる方は是非。
フライヤーなどは、どこか素人っぽく、手作りの感じがするし、
決して垢抜けてはいないのだが「歌」は間違いなく、いいと思う。
私は、どこの回し者でもありませんから(笑)。
もしもお出かけになる方がいらっしゃるなら、メッセージでも下さいませ。
会場でお目に掛かれるかもしれません。


               ワイングラス



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2008年10月4日(土)  開演14:00 開場13:30
当日券 5.000円  全席自由席
会場 Hakuzyu Hall (白寿ホール)
渋谷区富ヶ谷1-37-5 (株)白寿生科学研究所本社ビル
http://www.hakujuhall.jp/top/index3.html
千代田線代々木公園駅1番出口または
小田急線代々木八幡駅南口から徒歩5分
[主 催]クレアート
[後 援]スペイン大使館


               ワイングラス


もっと、沢山の方に聴いて欲しいなぁと思っていたら、
10月1日の毎日新聞に掲載されたようだった。


谷めぐみ:スペイン歌曲を歌い続けるソプラノ歌手 4日に東京でリサイタル

◇懐かしいオリエンタルな要素が魅力
スペイン歌曲を専門に歌い続ける、日本では数少ないソプラノ歌手、谷めぐみの第18回リサイタル「スペイン わが心の歌」が4日、東京・富ケ谷の「HAKUJU HALL」で行われる。
スペイン音楽というと、日本ではフラメンコの音楽、作曲家アルベニスやグラナドスらのピアノ曲、一世を風靡(ふうび)したフリオ・イグレシアスのポピュラーなどが知られる程度。クラシック歌曲を知る人は少ない。
高校で合唱の魅力に目覚め、大学でドイツリートを学んだ谷も、実はスペイン歌曲を全く知らなかった。大学卒業の2年後、知人のギタリストのサロンコンサートに招かれ、「プログラムの合間の埋め草」程度にスペイン歌曲を歌わされたとき、「私の求めていたものはこれだ」と運命的出合いを感じた。
84年、バルセロナ市立高等音楽院に留学。85年に帰国して東京で第1回リサイタルを開いて以来、スペイン歌曲を専門に発表会を重ねてきた。
「スペイン歌曲の魅力は、他のヨーロッパの国々の曲とは異なり、どこか懐かしいオリエンタルの要素が入っている点。恋の歌が最も多く、アンダルシアやカタルーニャなど地域性が豊かに出ていて叙情性がある。今日は幸福でも明日は絶望に陥るといった峻厳(しゅんげん)な運命をも潔く受け入れ、凜々(りり)しく生きていく姿勢が感じられ、歌っていてウソがないところが好きです」
今回のリサイタルでは、バルセロナ時代の恩師、M・ガルシア・モランテの曲や、モンポウ、グラナドス、ニンらの歌曲などを歌う。また、ユダヤ人の民謡をもとに作られた15世紀の「セファルディーの歌」を初めて披露する。【網谷隆司郎】
(毎日新聞 2008年10月1日 東京夕刊)


谷めぐみ
北海道出身。京都市立芸術大学音楽学部声楽専攻卒業。
在学中、佐々木成子、鳥井晴子の各氏に、卒業後、江口元子氏に師事。ふとしたきっかけで出会ったスペイン歌曲に強く魅かれ、渡西。バルセロナ市立高等音楽院にてマヌエル・ガルシア・モランテ氏に師事し、スペイン歌曲、スペイン各地の民謡、サルスエラのアリアなど幅広いレパートリーを持つ故F.モンポウ、故E.グラナドスの実娘らからその演奏を高く評価された。留学中バルセロナにてリサイタル開催。ガルシア・モランテ氏編曲による『日本民謡集』出版にあたり、歌詞西訳、監修、解説を担当。
CASA de la CIUTAT内「百人議会の間」で開かれたバルセロナ市主催出版記念演奏会にて演奏。1986年日本で初めて行われた世界的名ソプラノ歌手ヴィクトリア・デ・ロス・アンヘレスによるマスタークラスを受講、通訳を務める。
バルセロナ市の夏の音楽祭「グレック」に招聘を受け、同市にて再度リサイタル開催。
NHK・FM放送出演。スペイン、南米の歌のスペシャリストとして、独自の世界を創り上げている。リサイタル・ライブCD『スペインの熱情と哀感の果て』『スペインわが心の歌』制作。


■この日記周辺の「言葉の断片」(和泉)

スペインの土地の「香り」がするようでした。 
シンプルな中に「根源的」なものがあり、
 「声」と言葉の「意味」が、心の奥に響いて来ます。 
フラメンコの「カンテ」よりは、
ずっと抑制されているのですが、素敵でした。

シンプルで根源的。 土の香りがしました。
15世紀頃スペインを追われ、
各地に離散したユダヤ人を「セファルディー」といい、
彼らが歌い継いできた伝承歌を基にした作品は、
今回が初披露とのことでしたが「心」に響きました。



クラシックと言われるものからは、
はみ出した部分。
そこに「詩」が感じられました。
何故か、そういうものに魅かれます。

ひとりの人間の根源的な部分。
単純で明快、普遍的なもの。
そこに沁み込んで来ます。
リサイタル自体も手作りの感じがあって、
「人間」が感じられる。
これも今の日本に失われつつあるもの。
そんな気もしました。

いわゆるメジャーという感じではなく、
一部の人たちによって見出されているようです。
したがって、動画は手に入りません。
いずれ関係者の方たちによって制作されるかもしれませんが。
前回のカザルスホールでの公演はCDに制作されたようです。
有名、無名、メジャー、マイナーに関わらず、
自分の好みで聴いたり見たりすること。
その大切さを、改めて感じさせられます。

小さな公演などと言う物は、
いつだって持ち出し。
好きじゃなきゃ出来ない世界ですね。

せめて大工さんや八百屋さんと同じように、
「音楽」を「仕事」にする人たちにも、
きちんとした「報酬」が
入るようになってほしいものです。

「経済」ばかりに気を取られていると、
今の日本のように、いずれ破滅します。

言葉から受けるイメージは、ひとそれぞれに違いますね。
それまでの経験や知識などで作られるものなのでしょう。

今回の「歌」を聴きながら、私は、
フランコの独裁政治によって弾圧され続けたカタルーニャ語や、
ミロについて世界で初めて単行本をまとめた、
詩人の瀧口修造さんのことなどを考えていました。

でも、
私は出来るだけ「感覚」から入るようにしています。
自分だけのことかも知れませんが、
私の場合は、その方がこれまで裏切られなかった。
知識や情報は操作もされるし、捏造も出来る。
でも「感性」は、なかなかだませない。
そう信じたいと思っています。

もちろん、
知識によって「感性」が広がることもありますが。

散歩は、いい。
「権威」や「名声」などとは無縁に、
自分の眼と感性で、風景と話が出来る。





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